木造住宅と鉄骨住宅のどちらを建てたらよいのかわからず、頭を悩ませている方も多いのではないではないでしょうか。
木造住宅と鉄骨住宅はそれぞれ特徴が大きく異なるので、後悔しないためにも、住宅を選ぶ際は事前にそれぞれの性質を確認しておくことをおすすめします。
そこで本記事では、木造住宅と鉄骨住宅のそれぞれのメリット・デメリットを紹介します。
注文住宅を建てることを検討している方は、ぜひ最後までご覧ください。
木造住宅とは「住宅の構造に木材が使われている住宅」のことです。
木造住宅に使われている木材の種類はさまざまですが、主にスギやヒノキ、マツ、ヒバやナラ、ケヤキ、クリやブナなどが材料として使われています。
近年では、耐震性の高さなどの観点から鉄骨住宅を選ぶ人も増えてきましたが、それでもなお木造住宅の需要は高く、日本の住宅のおよそ6割は木造住宅です。
また、日本において木造住宅は古くから採用されている建築方法のため、ほとんどの工務店やハウスメーカーが対応できるという点も特徴です。
また、木材の香りには人をリラックスさせる効果があるため、木造住宅で日々を過ごすことで心が癒されるでしょう。
そのため、木造住宅は、自然の素材である木材に囲まれてリラックスしたいという方にもおすすめです。
ここからは、木造住宅にどのようなメリットがあるのかを紹介します。
木造住宅の主なメリットには以下のものがあるので、住宅を建てる際にぜひ参考にしてみてください。
木造住宅の最大のメリットは、なんといっても建築費用が抑えられることです。
住宅の素材には鉄骨やコンクリートなどが使われることもありますが、これらの素材と比較すると木材は原価が安いため、建築にかかる費用も安くなります。
木造住宅では熱を通しにくい木材が使われているため、断熱性に優れているというメリットもあります。
特にヒノキやスギなどの木材は断熱性が高いため、寒いシーズンは快適な室温を保ってくれるでしょう。
住宅を建てる際に断熱性を重視するのであれば、気密の高い構造にしたうえで、断熱性に優れた木材を使用することをおすすめします。
耐火性や耐震性に優れている点も木造住宅のメリットだといえるでしょう。
「木材で作られているのだから、むしろ火事になりやすいのでは?」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、実はそれは大きな誤解です。
木造住宅には、基本的に熱伝導率が低い木材が使われているため、火がつきにくく燃え広がりにくいといった特徴があります。
また、木造住宅に使われている木材は強度と柔軟性を兼ね揃えており、近年では耐震に特化した木造住宅も多く開発されています。
耐震性能をより高めるためには、ヒノキやスギといった強度のある木材を柱にすることや、地震の影響を受けにくい軽い素材を使う方法などが効果的です。
木造住宅にはさまざまなメリットがあることがおわかりいただけたと思いますが、一方で気をつけておいたほうがよいデメリットもいくつか存在します。
木造住宅を建てる場合は、以下で紹介する点に注意しましょう。
鉄骨住宅と比較すると、木造住宅は防音性能が低いです。
ドアの開閉音や話し声などの生活音だけではなく、車の音や工事の音といった外からの音も聞こえやすいため、普段から物音がよく気になるという方は注意しなければなりません。
木造住宅で防音性を重視する場合は、ほかの部屋の音が聞こえにくい間取りにすることや、遮音性を高めるために防音シートをつけるといった工夫が必要になるでしょう。
木の成長速度や密度には違いがあるため、完成した木造住宅の品質には、少なからずばらつきが生じる可能性があります。
また、木造住宅の完成度は業者の技術に依存する部分が大きく、同じ間取り図であっても、業者によって細部が異なる場合もあります。
「想像していた住宅とイメージが違った」といった事態にならないように、依頼する業者の評判や技術を確認したうえで、打ち合わせを綿密に行うことを意識しましょう。
鉄骨住宅と比較すると、木造住宅は害虫や害獣の被害を受けやすいです。
たとえば、シロアリやキクイムシなどの害虫は、水分を含んで柔らかくなった木を主食としているため、木造住宅の屋根裏や床下が被害を受けることがあります。
ほかにも、ネズミやアライグマなどの害獣も木造住宅の暗所に住み着くことがあり、糞尿被害や庭が荒らされる被害を受けるケースも珍しくありません。
また、害獣が電気コードをかじることにより、電化製品の故障や火災につながる可能性もあるため注意が必要です。
ここからは鉄骨住宅の特徴を紹介します。
鉄骨住宅とは「住宅の構造に鉄骨が使われている住宅」のことです。
鉄骨住宅は、鉄骨で骨組みを作ったうえで、コンクリートを流し込んで土台を作成し、床や壁を施工するといった流れで建てられます。
また、鉄骨の種類には、鋼材の厚みが6mm以上ある耐久性の高い「重量鉄骨」と、鋼材の厚みが6mm以下のコストパフォーマンスに優れた「軽量鉄骨」が存在します。
一般住宅においては、重量鉄骨はほとんど使われず軽量鉄骨が使われることが多いため、本記事では軽量鉄骨を使用した鉄骨住宅の特徴を紹介します。
鉄骨住宅の主なメリットは以下のとおりです。
木造住宅とは異なるさまざまなメリットがあるので、住宅を建てる際にぜひ参考にしてみてください。
鉄骨は木材よりも強度が高く頑丈なので、住宅を支えるために必要な柱の本数や壁の枚数を減らすことができます。
柱の間隔が広くなると間取りも広くできるので、鉄骨住宅は木造住宅よりも間取りの調整がしやすいといえます。
広々とした間取りの住宅に住みたい方とっては、柱や壁が減らせることは大きなメリットだといえるでしょう。
鉄骨住宅に使用する鉄骨は工場で生産するため品質が安定しています。
また、木造住宅と比較すると鉄骨住宅は建築方法も安定しているため、業者によって住宅の完成度が大きく変わるといったことも少ないです。
そのため、なるべく安定した品質で住宅を建てたい場合は、鉄骨住宅がおすすめです。
住宅の傾きやシロアリの発生といったトラブルが少ない点も鉄骨住宅のメリットだといえるでしょう。
鉄骨住宅は木造住宅よりも法定耐用年数が長めに設定されており、木造住宅の法定耐用年数が22年なのに対し、鉄骨住宅の法定耐用年数は27年になっています。
住宅のトラブルが減ることによりメンテナンスの手間や工数も抑えられるため、住宅のメンテナンスにかかる労力やコストを減らしたい場合にも鉄骨住宅はおすすめです。
鉄骨住宅は間取りが調整しやすく、耐用年数が長いというメリットがありますが、気をつけておかなければならないデメリットもあります。
鉄骨住宅の主なデメリットには以下のようなものがあるので、事前に確認することをおすすめします。
鉄骨住宅は木造住宅よりも材料費や運搬費がかかりやすく、場合によっては木造住宅よりも工期も長くなるため、全体的なコストが高くなります。
また、鉄骨住宅は木造住宅よりもコストを抑えることが難しく、値引きの幅も限られていることにも注意が必要です。
木造住宅と比較すると、断熱性が低いことも鉄骨住宅のデメリットです。
鉄骨は強度が高い反面、断熱性や気密性が低く、熱を外部に逃しやすいという性質があります。
そのため、鉄骨住宅を建てる場合は、熱を外部に逃がしにくくする間取りにするなどの工夫を行うことをおすすめします。
鉄骨住宅は広い間取りで建てやすい反面、骨組みに鉄骨が使われていることから、建築後のリフォームが難しいといったデメリットがあります。
増築や改築などの工事は対応が難しく、たとえ工事ができた場合でも費用は高額になるでしょう。
そのため、鉄骨住宅は最初に決めた間取りで住み続けることが前提となります。
いかがでしたでしょうか。
木造住宅と鉄骨住宅はそれぞれ特徴が異なります。
木造住宅は建築費用が抑えられる点や、断熱性が高い点がメリットですが、防音性能が低く害虫・害獣の被害を受けやすい点などがデメリットとして挙げられます。
一方で、鉄骨住宅は建築の際の間取りが調整しやすく耐用年数が長い点がメリットですが、建築費用が高いことや断熱性が低い点などがデメリットです。
それぞれの特徴を把握したうえで、自分に合ったタイプの住宅を選びましょう。
アエラホームの注文住宅では、詳しくヒアリングを行ったうえで、お客様のニーズにあった木造住宅を建築いたします。
注文住宅にこだわりたい方は、ぜひアエラホームにお問い合わせください。
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