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発泡プラスチック系断熱材の種類とトレンド。人気の発泡ウレタンだけじゃない省エネ時代の新常識とは?

最終更新日 2025年02月05日

快適で省エネ効果が高い住まいを実現するためには、適切な断熱材選びが重要です。数ある断熱材の中でも、熱伝導率が低く、優れた断熱性能を発揮する発泡プラスチック系断熱材は、住宅をはじめとした多くの建物に採用されています。断熱材は種類によって特徴や性能が異なり、住まいの気密性や断熱性、さらには光熱費にも大きく影響するのです。家づくりを進める際は、最適な選択ができるように断熱材についての理解を深めておきましょう。

理想の家を実現する断熱材選びの重要性とは?

快適な住環境と省エネ性を両立した住まいの要となるのが、断熱材です。断熱材は、外気の影響を受けにくい室内環境をつくり、エネルギー消費を抑える重要な役割を担っています。断熱材の選定は快適性の向上につながるため、慎重に検討しましょう。

断熱材の種類と特徴

断熱材の種類は、大きく分けて「発泡プラスチック系」「木質繊維系」「無機繊維系」があります。それぞれの特徴を把握し、目的や予算に合わせて最適な断熱材を選ぶ必要があるでしょう。

<断熱材の種類と特徴>
断熱材 主な種類 主な特徴
発泡プラスチック系 ・ウレタンフォーム
・ポリスチレンフォーム
・フェノールフォーム
樹脂が主原料。断熱性に優れ、施工がしやすく、湿気に強い。
木質繊維系 ・セルロースファイバー 木材繊維が主原料。調湿性・吸音性に優れ、環境にやさしい。
無機繊維系 ・グラスウール
・ロックウール
ガラスやスラグが主原料。耐久性・耐火性・防音性に優れ、価格が安い。

断熱材の性能を示す指標「熱伝導率」

断熱材の性能を評価する際、重要な基準の一つとなるのが、熱の伝わりやすさを数値で示した「熱伝導率」です。材料そのものが持つ熱の伝わりやすさを表しており、数値が低いほど熱が伝わりにくく、断熱性能が高いと判断されます。

最新の断熱材トレンド

近年、住宅の省エネルギー性能の向上が強く求められています。2025年4月には断熱等級4の基準が新築住宅に義務化され、2030年にはさらに高い断熱等級5以上が求められる予定です。基準の変化を背景に、ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)の普及が進む中、高性能で環境にも配慮した断熱材への関心が高まっています。
たとえば、自然由来の原料を使用した羊毛(ウール)や炭化コルクは、廃棄時の環境負荷が少ない点で注目されている断熱材です。また高性能硬質ウレタンフォームや真空断熱材など、長期間にわたり優れた断熱性能を維持する製品は、省エネ効果が高く、持続可能な住まいづくりに大きく貢献しています。

発泡プラスチック系断熱材とは?

発泡プラスチック系断熱材は、プラスチックを原料とし、内部に多数の気泡を含ませて高い断熱性能を実現した断熱材です。気泡内の空気の層が熱の伝わりを遮断し、優れた断熱効果を発揮。軽量で施工性にも優れているため、近年多くの住宅で採用されています。主な種類としては、「発泡ウレタンフォーム(硬質ウレタン)」「ビーズ法ポリスチレン」「押出発泡ポリスチレン」「フェノールフォーム」の4種類が挙げられます。

発泡プラスチック系断熱材のメリット・デメリット

発泡プラスチック系断熱材は、熱伝導率が低く断熱性能に優れている点に加え、軽量で施工しやすい、防湿性が高いなど多くのメリットがあります。一方で、火や紫外線に弱く、価格が高めといったデメリットも。それぞれの特徴を理解し、求める性能や住まいの条件にあった断熱材を選びましょう。

発泡ウレタンフォーム(硬質ウレタン)

液状のウレタン樹脂を現場で発泡させ、隙間なく充填できるため、高い断熱性と気密性を確保できます。ただし、他の発泡プラスチック系断熱材よりも価格が高めで、火災時には有毒ガスの発生するリスクがあります。

ビーズ法ポリスチレン(EPS)

ポリスチレン樹脂と炭化水素系の発泡剤を使用した、いわゆる発泡スチロールを用いた断熱材です。軽量でやわらかいため加工しやすく、水や湿気に強いため結露対策にも役立ちます。

押出発泡ポリスチレン(XPS)

ポリスチレン樹脂を板状に押し出して形成した断熱材です。軽量で加工しやすく、水や湿気に強いのが特徴です。ホルムアルデヒドを含まないため、シックハウス症候群のリスクを軽減できます。ただし、熱に弱く防火性に劣ります。

フェノールフォーム

フェノール樹脂を主原料とした断熱材です。熱伝導率が極めて低く、優れた断熱効果を発揮します。燃焼時には有毒ガスが発生せず、不燃・準不燃材料の認定を受けているため耐火性・耐熱性に優れています。ただし、価格が高く、紫外線や水分・害虫に対して弱いのがデメリットです。

代表的な発泡プラスチック系断熱材の特徴を比較

代表的な発泡プラスチック系断熱材の特徴を比較

住宅の断熱性能を高めるために重要な役割を果たす断熱材。中でも発泡プラスチック系断熱材は、軽量で施工性に優れているため、広く普及しています。しかし発泡プラスチック系断熱材にも多くの種類があり、それぞれに性能や費用、施工性、環境への影響などが異なります。
代表的な発泡プラスチック系断熱材の特徴を比較し、住宅の構造や立地環境、そして予算に最適な断熱材選びに役立てていきましょう。

<発泡プラスチック系断熱材の比較表>

種類 メリット   デメリット 使用範囲 費用
発泡ウレタンフォーム
(硬質ウレタンフォーム)
複雑な構造物でも隙間なく断熱層を形成でき、水分が侵入しにくい 燃焼した際には有毒ガスの発生するリスクがある 基礎・床・壁・天井など 比較的高め
ビーズ法ポリスチレン 水に強く結露防止に役立つ 熱に弱い 広範囲に使用 比較的安め
押出発泡ポリスチレン 軽量で加工・施工がしやすく、健康面での安全性に優れている 断熱性能がやや低い 広範囲に使用 比較的高め
フェノールフォーム 熱伝導率が非常に低く、耐火性・耐熱性に優れている 紫外線や水分、害虫に弱い 基礎・床・壁・天井・屋根など 高い

人気の発泡ウレタン断熱材を徹底解剖

発泡ウレタン(硬質ウレタン)断熱材は、熱伝導率が低く、断熱効果が高い断熱材です。施工方法には、「現場吹き付けタイプ」と板状に加工された「ボードタイプ」の2種類があり、それぞれ特徴が異なります。

現場吹付けタイプ

現場吹付けタイプは、専用のスプレーガンを使い、建物に直接吹き付けて施工します。吹き付けた断熱材は数秒で発泡し、数分で硬化が始まるため、建物の形状に合わせて隙間なく充填できるのが特徴です。複雑な構造にも施工でき、高い気密性・断熱性を同時に実現します。隙間ができにくいため、防音性が向上する効果もあるのです。

一方で、現場の温度や湿度によって性能が左右されやすく、陽の当たる場所に使用すると紫外線により劣化や変形を生じるリスクがあります。施工の際に一部だけ層が厚くなってムラになり、中に隙間が生じた場合は、断熱性能が低下する恐れも。そのため、施工後には入念な検査が必要です。また、硬質ウレタンフォームは可燃性で、フォームが露出している状態では火気に注意をする必要があります。ただし、難燃剤や特殊配合により耐火性能の向上が可能です。
こうした現場吹付けタイプの特徴や注意点をふまえたうえで、安定した性能を確保するには、信頼できる施工業者選びが重要になります。

ボードタイプ

ボードタイプ

工場で生産された板状の断熱材を、現場でカットして使用します。均一な形状をしているため、平らな場所に敷き詰めやすい特徴がありますが、カーブや複雑な形状の面には施工が困難です。また、建物が経年劣化により変形が生じた場合、隙間が生じて断熱性能が低下する恐れがあります。

理想の住まいを実現するならアエラホームの高性能断熱材「キューワンボード」

アエラホームでは、発泡プラスチック系断熱材の一種である硬質ウレタンフォーム「キューワンボード」を採用。外張断熱工法により家全体をすっぽり包み込み、気密性・断熱性を大幅に向上させています。
キューワンボードの特長は、高性能硬質ウレタンフォームのセルを微細化して芯材に使用している点。もうひとつ、表面に赤外線高反射タイプのアルミ箔面材を採用した構造にあるのです。

さらに、キューワンボードの両面にアルミ箔面材を貼って、遮熱性能も向上させています。アルミ箔面材が、夏の強い日差しや冬の冷気を反射し、室内の温度変化を抑えるのです。
また、室内の快適な温度の空気が外に逃げるのを防ぎ、外気から壁を通して室内に侵入する熱量も一般的な断熱材に比べ、48%もの削減を実現しました。

理想の住まいを実現するならアエラホームの高性能断熱材「キューワンボード」

夏の日射や冬の寒気を効果的に反射し、一般的な断熱材と比較して42%もの熱伝導率を削減。エネルギー効率を飛躍的に高め、冷暖房に頼りすぎない快適な住環境を生み出しました。
キューワンボードは、省エネルギー性と快適性を兼ね備えた理想の住環境をつくる断熱材として、アエラホームの家づくりを支えています。

理想の住まいを実現するならアエラホームの高性能断熱材「キューワンボード」

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そんな夢を叶えるのが、
アエラホームこだわりの『W断熱(ダブル断熱)』です。
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W断熱とは、外張り断熱と吹付断熱を組み合わせた、アエラホーム独自の断熱工法。

W断熱のここがすごい!

魔法瓶のように家を丸ごと包み込み、外気温の影響を最小限に抑え、一年中快適な室内環境を実現します。

W断熱のここがすごい!

  • 驚きの断熱性

    高性能な断熱材を二重に使うことで、熱の出入りを徹底的にブロック。冬は暖房の熱を逃さず、夏は涼しさをキープ!

  • 結露知らず

    壁の中の温度差を少なくすることで、結露の発生を抑制。カビやダニの繁殖を防ぎ、健康的な住まいを実現します。

  • 省エネ効果

    高い断熱性により、冷暖房効率がアップ!光熱費を抑えられて、家計にも環境にも優しいエコな暮らしを実現できます。

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最適な断熱材で理想の住まいを実現しよう

快適な家づくりの第一歩は、最適な断熱材選びから始まります。断熱材は、家の快適性や省エネ性能を大きく左右する重要な要素。
しかし、断熱材には種類ごとに特徴や費用が異なるため、どれを選べば良いのか迷ってしまう方も多いのではないでしょうか?
そんな時は、専門家のアドバイスを受けるのがおすすめです。
多くのハウスメーカーでは、専門スタッフによる無料相談会を実施しています。経験豊富なスタッフが、あなたの間取りや建築予定地の気候条件、そして予算を考慮したうえで、最適な提案をしてくれるでしょう。

相談会では、断熱材による省エネ効果や暮らしがどう変わるのかを詳しく説明してもらえるだけでなく、間取りやライフスタイルに合わせた施工方法、費用などについても相談できます。
家づくりで迷ったら、まずはハウスメーカーの無料相談会を活用してみましょう。専門家のアドバイスから、あなたの理想の住まいが見つかるはずです。

一級建築士 神谷三理砂

この記事の著者

一級建築士 神谷三理砂

建築業界で住宅やインテリアの意匠設計を担当。独立後、住宅兼カフェの設計・家具・装飾品のデザインを手掛ける。 ボストンの職人学校にてジュエリー制作を学び、帰国後ジュエリーブランドを立ち上げる。2008年はスウェーデンの展示会に出展。2011年パリの展示会に出品。 経験を活かし、家のデザインや間取り、インテリアコーディネート、収納アイデアなど住まいに関するコラムを多数執筆している。

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